無料でうてる!?子宮頸がんワクチン2種(ガーダシル・シルガード)
- 2023年3月31日
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もうすぐ4月。
新しい気持ちの春ですね。
当院も開業して早1か月がたちました。
そんな4/1、医療の世界でもいろいろと新しいことがはじまります。
今日は子宮頸がんワクチンについての新しいお話です。
昨年、小学6年生から高校1年生までの女性の子宮頸がんワクチン公費負担が再開されましたが、その年代に打てなかった世代(平成9年~平成18年生まれ)の女性についてもキャッチアップ世代として公費で接種が可能になっています。
子宮頸がんはヒトパピローマウイルスというウイルスが原因で罹る珍しいがんで、そのウイルスにもたくさんの種類があり、がんになりやすいものや頸がんとは関係のないものなどがあります。
以前の子宮頸がんワクチンは4つのタイプのウイルス(6型、11型、16型、18型)への効果があるもの(ガーダシル)で2種類(6型、11型)は尖圭コンジローマ、後の2種類(16型、18型)が子宮頸がんの原因ウイルスでした。その4種類のウイルスに加え、現在は9種類のウイルス(6型、11型、16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型)を予防することができるワクチン(シルガード9)が発売されており、より効果が高くなっています。特にアジア人で多く見られる子宮頸がんの原因になるタイプのウイルスをカバーされているところも日本人での効果が期待されている理由のひとつです。
予防できる9種類のウイルスの中には子宮頸がんだけでなく、尖圭コンジローマといって外陰部にできものができる性病のウイルスも含まれており、知らない間に性病に感染するリスクを減少させることができます。
このウイルスは性交渉によってうつされるものですので、若い年代の方がより効果が高いとされていて、従来は3回接種が必要とされてきましたが、最近の海外の報告より9歳から15歳は2回接種で十分な効果が得られることから、15歳のお誕生日が来るまでに1回目を接種した場合は2回で済むことになっており、より早い年齢での接種ですと回数も少なくて済むのでおすすめです。
海外では接種が男児にも勧められている国もあり、子宮頸がんはみるみる減っています。
日本でも接種が再開されたことで将来子宮頸がんで苦しむ人が少なくなることが期待されています。
公費対象は
①小学校6年生から高校1年生までの女性
②平成9年~平成18年生まれの女性
です。公費の場合は住民票のある市区町村での接種となりますが、公費対象外であればどこでも接種可能です。
ただしキャッチアップ世代の公費負担は令和7年の3月31日までで、全3回打つのに6か月を要しますので接種希望の方は早めに接種をお勧めします。
公費対象の方には住民票のある住所に接種券が送られますが、接種券をなくしてしまった方は住民票のある保健所にお問い合わせいただくと再度郵送していただけます。
また実家を離れて一人暮らしをして住民票を移していない場合などは実家に郵送されていることもあるのでご注意ください。