①ピルって何？ 

今日はピルやIUS（ミレーナ）といったお薬についての診療案内をしていきたいと思います。（より詳細な情報はHPの診療案内をご覧下さい）

 

ピルというと「避妊」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが今は生理痛の治療や過多月経と言って生理の量が多い人の治療に使うことも増えてきています。

避妊用→自費

生理痛・過多月経用→保険

といった使い分けがありますがどちらもたくさん種類が出ており、患者さんの生活スタイルや症状に応じて相談しながら選んでいきます。

最近は生理を3か月や4か月に1回に減らすようなピルもあるのでなるべく生理の回数を減らしたいといった患者さんにはそのようなピルも選択肢になります。

またピルは、生理前になるとむくんだりイライラしたりするPMSにも効果が示されているのでそのような患者さんに処方することもあります。

②自費のピル（OC）と保険のピル（LEP）は何が違うの？
実は中に入っているホルモンの種類としてはさほど変わりはありません。どのような目的で開発されたか、また患者さんがどのような目的で飲むのかで自費か保険かが決まってきます。

 

自費のピル　マーベロン　トリキュラー　ファボワール　ラベルフィーユ

保険のピル　ルナベル　ヤーズ　ヤーズフレックス　ジェミーナ　フリウェル　ドロエチ

 

のお薬を当院では処方しております。

また体重や喫煙などの理由でピルは飲めないといった方にはジェノゲスト（ディナゲスト）といったホルモン剤で生理痛をコントロールすることもできますのでご相談ください。

 

ピルの注意点としてはピルを内服しても「避妊」にはなりますが性病を予防することはできません。性病のリスクのある性交渉の際は必ずコンドームを併用するようにしましょう。

また血栓症のリスクが少し上がるため心配される方も多いと思いますが、女性は妊娠したり出産すると非常に血栓傾向が強くなります。それに比べれば1/6程度のリスク上昇のため過度に心配する必要はありませんが、飲み始めの3か月が特にリスクが高いので体調変化は慎重に観察しましょう。

 

③緊急避妊ピル/月経移動ピルって何？

よく緊急避妊や月経移動でも「ピル」という名前を聞くと思いますが、通常のピルとは異なります。

 

緊急避妊ピルは妊娠の可能性のある性交渉の直後72時間以内に飲むことで妊娠を防ぐお薬です。当院では受診していただければその場でお渡ししています。またオンライン診療も行っておりその場合は翌日到着になります。

 

また旅行や受験、試合などで整理をずらしたいときに内服するのが月経移動のピル。確実に生理を移動するために通常のピルよりもホルモンの量の多いお薬を使用することが多いです。ここは避けたいなと思う日があるようであれば１か月程度前に来ていただくとスムーズに移動することができます。

 

またいつも定期的にピルを飲んでいらっしゃる方はピルの飲み方を工夫することで整理を移動することができるのでご相談くださいね。

 

 

④IUS（ミレーナ）って何？

IUS「ミレーナ」についても最近TVなどで取り上げられ名前を聞くようになった方もいらっしゃるかもしれません。

IUS「ミレーナ」は子宮内に入れる3㎝程度のT字型の装置で、そこから5年間ホルモンが出続けるというお薬。お薬はピルに入っているホルモンのうちプロゲステロンと言われるホルモンのお薬です。生理の多い「過多月経」や「月経痛」がひどい「月経困難症」の人には治療薬として保険で入れることができます。

内服するホルモン剤とは違い、全身への影響が少ないのが特徴です。そのため喫煙をしていたり、BMIが高い、血栓傾向があるなどの理由でピルを内服できない方の治療に適しています。

また「避妊」としての効果もあります。

当院では挿入時の痛みを和らげるために麻酔を行うことも可能ですのでご相談下さい。