
膀胱炎・尿漏れ・膣ハイフ
膀胱炎・尿漏れ・膣ハイフ
女性は男性に比べ尿道が短いため、細菌感染による膀胱炎を来しやすいことがわかっています。主な症状としては頻尿、排尿痛、残尿感であり、悪化すると血尿になることもあります。まずは水分をしっかり摂取し、まめに排尿することが重要ですが、それでも症状が改善しない場合には抗生物質などの投薬が必要になることもあります。場合により漢方での治療も行いますのでご相談ください。また原因がクラミジアや淋菌といった性病の場合もありますので必要な場合は一緒に検査を行います。
くしゃみをした瞬間、飛び跳ねた瞬間「漏れてしまった」という経験はありませんか?
実は尿漏れは、成人女性の3人に1人が経験しています。最近ではダイエットや運動不足で筋力が弱いため若い女性でも尿漏れや子宮の下垂感に悩む方が少なくありません。
尿漏れ(尿失禁)とは、自分が排尿したいと思っていなくても勝手に尿が出てしまうことをいいます。尿漏れがあれば不快な思いをするのはもちろん、トイレのことばかりが気になってしまい、外出を控えたり好きな運動ができなかったりと、生活の質を落としてしまうことにもなりかねません。
※クレシア社調べ2019年
歳のせいだからと症状改善を諦めてしまっている方、また、恥ずかしくて誰にも相談できずに一人で悩みを抱えている方も多いようです。尿漏れ(尿失禁)の種類・程度などによって治療法は異なりますので、まずはお気軽にご相談ください。
咳やくしゃみ、運動などお腹に力が入ったとき、少量の尿が漏れてしまったという経験のある方もおられると思います。これを「腹圧性尿失禁」といいます。尿をためる膀胱の出口が緩み、骨盤臓器脱と同様に、妊娠・分娩による骨盤底筋の損傷、肥満、加齢などの影響が関係して起こります。
腹圧性尿失禁は、30歳以上の女性3人に1人が経験しているといわれています。特に妊娠後期や産後は多くの女性が一時的に経験しますが、その後は次第に回復することがほとんどです。症状は、お産の回数や肥満、加齢などによって増悪し、日常生活に支障を来たすこともあります。
症状が軽い人の場合、骨盤臓器脱と同様に骨盤底筋体操を行うことで改善が見込め、予防としても効果が期待できます。より重度の方、体操する時間が取れない方などは膣HIFUにより膣壁や尿道周囲の組織をふっくらさせ、筋肉組織に刺激を与えることで著名な改善が見られます。
急に我慢することができない強い尿意を感じることを「尿意切迫感」といいます。トイレで下着を下ろす間もなく、我慢できずに漏れたり(切迫性尿失禁)、水の流れる音や食器洗いで水に触れるなどの刺激から尿意切迫感が起きやすくなります。この尿意切迫感があり、さらに日中だけでなく就寝中にも頻尿を伴う状態を「過活動膀胱」といいます。
過活動膀胱では、尿意切迫感や切迫性尿失禁を気にして早めにトイレに行くようになり頻尿の悪循環が生まれます。放っておいても命に関わることはありませんが、著しく生活の質が低下してしまいます。
排尿感覚を少しずつ我慢・延長し、膀胱容量を増加させる膀胱訓練や水分摂取に関する指導を行いながら、内服薬による治療を行うことで多くの方に改善が見られます。
骨盤臓器脱とは、女性の骨盤内にある膀胱、子宮、直腸などの臓器が膣から出てきてしまう疾患です。原因は出産や加齢により、骨盤の底を支える筋肉や靭帯が緩み、臓器が落ちてきてしまうことによります。また、過度な腹圧がかかる、肥満、慢性の便秘、慢性の咳、立ち仕事、妊娠などでいつも重い荷物を持っている方なども骨盤臓器脱発症のリスクを助長する要因といわれています。
落ちて出てきてしまう臓器によって子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤などがあり、1つの臓器だけが落ちてくることもあれば、複数の臓器が落ちてくることもあります。
すぐに命に関わる疾患ではありませんが、生活の質を下げる疾患です。
様々な症状があり、陰部にピンポン玉のようなものが触れる、椅子に座るとボールの上に座っている感じがするといった症状のほか、トイレが近い(頻尿)・尿が出しづらい・残尿感がある・尿が漏れてしまう(失禁)・便秘などといった膀胱や直腸に関連した症状が出ることもあります。また、重力に伴って骨盤内の臓器が膣内に落ちてくるので、朝起きてから午前中は症状が軽く気にならない程度ですが、午後になると悪化し、症状が出てくるという方が多くみられます。これも骨盤臓器脱の症状の特徴と言えます。何かいつもと違うという症状がある場合はお気軽にご相談ください。
骨盤臓器脱の治療には様々な種類があります。年齢、症状や脱出の程度、生活状況などに合わせて、適切な治療法を選択していきます。比較的、程度の軽い人に対しては便秘や肥満への注意、骨盤底筋体操などの指導を行います。すでに生活に支障があるような場合には、膣内に装具(リング)を挿入し、臓器が落ちてこないよう支持したり、腟HIFUにより腟組織をふっくらさせることで改善する場合もあります。重症の場合は手術が必要になることもありますので相談の上治療法を選択していきます。
※オトナンサーの記事はこちら
膣ハイフは、HIFU(高密度焦点式超音波治療法)により膣を引き締める治療法です。
年齢を重ねると、膣粘膜のコラーゲンが減少することで弾力が低下し、膣周りの筋肉の衰えによって膣や尿道を締める力が弱まり、尿漏れしやすくなるのです。また若い方でも出産時に赤ちゃんが産道を通ることで膣に緩みが生じたり、膣周りの筋力が低下することもあります。私も妊娠中、産後の尿漏れに悩まされ、腟トレを行いましたが改善せずこちらの治療で尿漏れが無くなったので、同じような悩みの方の治療ができたらと当院でも行うことにしました。
また膣圧が下がると性生活の満足度が低下したり、パートナーも刺激を感じにくくなったりする可能性があるだけでなく、膣に入った空気が出るときに、おならのような音が出たりお風呂のお湯が入ってしまい、後から出てくる場合もあります。
膣内にハンドピース(ステッィック)を挿入し、超音波による熱エネルギーを照射することで、膣を引き締めるとともに弾力性を与えます。使用するHIFUは身体の表面を傷つけることなく、膣の組織にのみ熱エネルギーを与えることが可能です。そのため、強い痛みが起きたり広範囲にヒリヒリ感が出たりする心配がありません。
また、1回の治療で膣全体の引き締めが可能なため、1回でも効果を感じられます。半年ほどで効果が落ちてくるので3回ほど継続して当てることが推奨されています。
膣ハイフはさまざまな症状の改善が期待できます。
膣内にハンドピースを挿入して熱エネルギーを照射すると、膣の内側の粘膜がダメージを受けます。そうすると、粘膜が修復する過程で大量のコラーゲン線維が作られて、膣の引き締め効果を得られます。コラーゲンの再生は施術から3週間程度で始まり、約1年にわたり持続します。
HIFUのダメージから回復する過程で大量のコラーゲン線維が作られると、膣の引き締め効果と膣周りの筋力アップの効果によって尿漏れしにくくなります。咳やくしゃみ、走るなどしたときの気になる症状の軽減につながります。
加齢やストレスなどの影響で女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、膣の水分が失われてしまいます。その結果、膣壁の弾力が失われて膣が薄く小さく縮みます。膣HIFUによってコラーゲン線維の生産が増加すれば、膣壁のうるおいが改善するとともに、弾力のある引き締まった膣へと導くことができます。
膣がゆるむと性交時の感度が低下します。HIFUの照射によって膣壁が引き締まると、性交時の感度向上が期待できます。
膣内照射機器には、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー、高周波など様々な種類がありますが、エネルギーが筋層の深さまで届く最新の機器がハイフです。
より深部にエネルギーを与え、コラーゲンなどの再生を促すことで膣の厚みを取り戻し、タイトニングすることができます。
また表面の粘膜にダメージを与えないため痛みやダウンタイムがないのもハイフの特徴です。
もともとハイフは肝臓がんや子宮がん、子宮筋腫などの治療として開発されており、その効果と安全性が確認されています。膣ハイフは熱エネルギーを照射するため、治療後は熱感をはじめとした諸症状が現れる場合がありますが、ピンポイントで熱エネルギーを照射し、表層にダメージを与えることなく引き締め効果を与えられるため、安全性は高い治療になります。
膣ハイフにはダウンタイムがほとんどありません。施術後は、筋肉痛のような軽い痛み、熱感などが現れる場合があります。やけどを起こすような強い出力にならないように調節して施術を行います。
メスを使用しないため、施術後の強い腫れ、痛み、ひきつれなどのリスクもなく、負担を抑えて治療を受けていただけます。
多くの方が現れる可能性がある副作用は、違和感やヒリヒリ感、感覚の変化、分泌物の増加、軽い腫れなどですが、いずれも一過性のものですので長くは続きません。
1回 100000円(税別)